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住宅ローンの審査を通過するには「返済負担率」が重要である

住宅ローン   298 Views

夢のマイホーム。住宅ローンを利用して手に入れる方がほとんどです。ただし住宅ローンには審査を受ける必要があります。審査に合格できなければ、住宅ローンを利用できません。

「はたして自分は住宅ローンの審査に合格できるのだろうか?」
「住宅ローンの審査のポイントは何なの?」

このような不安や悩みにお答えします。

住宅ローンの審査担当者が重視しているのは「返済負担率」

住宅ローンの審査における重要なポイントはいくつか挙げられます。その中でも金融機関担当者が一番重視しているのが「返済負担率」です。

「返済負担率」とは、「年収における年間のローン返済額の割合」のことです。各金融機関ではこの「返済負担率」を合否の判断基準として重視しています。逆にいえば「返済負担率」を満たしていれば、合格の可能性が大きくなるということです。

<返済負担率の計算例>

①年収500万円、年間元利合計返済額130万円の場合

・130万円÷500万円×100=26.0%

②年収200万円、年間元利合計返済額50万円の場合

・50万円÷200万円×100=25.0%

この2ケースを比較してみると、②に比較して①が年収が高いですが、返済負担率は逆に②が低くなっています。このケースでは②が①に比較して審査に合格できる可能性が高くなっています。

ただし金融機関の多くはこの返済負担率の基準を公表していません。

例外として「フラット35」では「年収400万円以上の場合、返済負担率35%以内、年収400万円以下の場合、返済負担率30%以内」といった条件が公表されています。

ただし銀行などの金融機関の住宅ローンでは、返済負担率の基準が公表されている先はほとんどありません。ただし年収が少ない場合の返済負担率は「25%前後」だとされています。

このことから、年収が少ない②のケースでも十分審査に合格できるチャンスがあるということです。

返済負担率の計算では、当然借入金額が高額になるに従い返済負担率も厳しくなっています。すなわち重要なのは「年収と借入希望金額とのバランス」となります。

返済負担率ギリギリの借入は危険!!

住宅ローン審査では返済負担率が基準を満たしていると、合格できる可能性が高くなります。とはいってはも返済負担率ギリギリの借入は考えものです。

例えば返済負担率が35%で35年のローンを利用するとします。このケースでは年収の約6~8倍ぐらいまでの借入となります。

年収が高ければ審査でもこのくらいであれば合格できる場合もあります。仮に年収約400万円ぐらいの人あれば、最高3,000万円を超える住宅ローンの利用も可能になります。

しかし実際にこんな割合でローンを借り入れてしまうと、返済もかなりきつくなってしまうことが想像されます。なぜなら、毎月返済する住宅ローン以外にも、マイホーム購入と維持には下記のような必要な出費も発生するためです。

実は意外とこららの負担を計算に入れていないという方も多くおられます。

一方、銀行などの金融機関側は「この人からは回収できるだろう」と判断すると、上限ギリギリまで貸し付けて、できるだけ利子や手数料を多く取りたいと考えます。その結果、高額のローンを組んでしまうと、返済だけでなく生活が苦しくなってしまうこともあります。

本来は憧れのマイホームを入手し幸せになるはずだったのに、逆に家を買ったせいで生活が苦しくなって、不幸せになってしまうとは、本末転倒な話ではないですか。上手にローンを利用してより幸せな生活を送るためにも、返済負担率ギリギリまでローンを組むのは避けたいところです。

<ローン以外にかかる出費負担>

  • 固定資産税
  • 都市計画税
  • 火災保険・地震保険
  • 管理費・修繕積立金(マンションのみ)

意外と盲点?住宅ローン審査と健康状態

住宅ローンの審査項目の中で、意外と知られていないのが申込者の「健康状態」です。住宅ローンは長期に渡って返済を続けていく必要があります、いわば「体が資本」です。健康状態に不安がある方は途中で働けなくなり、その結果返済不能に陥るリスクもあります。そのため健康状態が審査のポイントとなるのです。

住宅ローンでは「団体信用生命保険」に加入する必要があります。「団体信用生命保険(団信)」とは、住宅ローンの利用者が万が一死亡、または高度障害状態になってしまったときに、住宅ローンを返済するために入る保険のことです。

保険料は金融機関が負担するケースがほとんどで、通常は金利に含まれて計算されています。その代わり住宅ローンの申込時には、通常の保険と同様に「健康状態の告知」を行い加入できることが住宅ローンの利用条件となっています。

実は持病などを持っていると、この団信に加入できないケースもあります。もちろん風邪程度の軽い病気であれば全く問題ありませが、がんや高血圧、糖尿病、肝炎などの人はまず加入できません。そのほかにも、病気の種類や程度によっては加入できないケースもあります。

一方、過去に病気を患った人や現在病気を治療中の人の場合は診断書の内容により加入できることもあります。「どういう薬を飲んでいるのか」「どれくらいの回復状況なのか」などを申告すると同時に医師の診断書を提出してその治療状況を説明することによっては加入が認められることもあります。

また、普通の団信よりも金利が少し高い(保険料が高い)分、加入条件が緩和されている「ワイド団信」や「スーパー団信」などを取り扱っている金融機関もあります。

いずれにしても加入できるかどうかは取扱保険会社の判断で、告知の上診断書を提出してみなければわかりません。判断内容としては「働けるか・働けないか」「収入が安定しているか・安定していないか』」「寿命は長いのか・そうではないのか」などが基準になりますが、同じ病気でも人によっては通ったり通らなかったりするため、個人差がありますので一概には判断できません。

またそれほど多くはありませんが、団信加入不要としている住宅ローンもあります。その代表が「フラット35」ですが、金融機関によっては独自の商品を設けている先もありますので、じっくりと探し出してみましょう。

個人信用情報の落とし穴

住宅ローンに限りませんが、金融機関のローン審査では「個人信用情報」も大きなポイントです。これまでの借入履歴などを記録している個人信用情報に問題があると、まず審査には合格できません。

ただし「自分は大丈夫だろう」と思っている方でも、この個人信用情報に問題があるという方も意外とおられるようです。

例えば「カードローン、自動車ローンなど、ローンの支払い遅延、未払い」以外にも、次のような情報も個人信用情報として記録されていることもあります。

  • クレジットカードの支払い遅延、未払い
  • 公共料金の支払い遅延、未払い
  • 携帯電話やスマホ代の支払い遅延、未払い
  • 家賃などを滞納、未払い
  • 奨学金の滞納、未払い
  • DVDやCDなどのレンタル返却の遅延、未払い

不安を感じる方は個人信用情報センターに問い合わせて、登録情報を取り寄せてみましょう。

日本には「シー・アイ・シー(CIC)」「日本信用情報機構(JICC)」「全国銀行個人信用情報センター(KSC)」の3つの情報センターがあります。これらには「本人開示制度」というものがあり、情報センターに連絡すれば、簡単に取り寄せることができます。

本人であればそんなに取り寄せる手間もかからずに取り寄せできますが、載されている情報がそれぞれ異なることもありますので、3つ全部から取り寄せることをおすすめします。手数料1,000円程度で確認できますので、住宅ローン申込前に確認してみましょう。

住宅ローンの審査に影響する属性

これまで説明した項目以外にも、住宅ローンの審査にはいくつものポイントがあります。それぞれ金融機関により基準が異なっていますが、一般的な内容として申込者の各属性を考えてみましょう。

勤務先

勤務先は当然審査項目の一つで、申込時には必ず申告する必要があります。ただし近年は「大企業だから問題ない、中小企業だから不安」といった安易な線引きは敬遠される傾向にあるようです。

勤務形態

一番高い評価を得るのが「公務員」「正社員」です。一方「契約社員」「派遣社員」「パート」などの場合は審査でも厳しい判断となります。「自営業」「会社経営者」は一般的に収入が不安定とみなされますので、基準も厳しくなるだけでなく事業の状態(過去3年程度)も判断材料となります。

勤続年数

やはり「同じ勤務先に長いほど」勤めていると有利です。ただしこちらも近年はケースバイケースのようで「1年程度」であればOKとしている金融機関が多いようです。

収入

住宅ローンの審査で一番のポイントとなる「返済負担率」に影響する項目です。ただしポイントは「収入の多さ」ではなく「借入金額と収入のバランス」です。

他社の借入状況・借入履歴

先に説明した「個人信用情報」に関する項目です。当然他社の借入金額が多い、他社で延滞を発生している、といった状況では審査には合格できません。

物件内容に関する審査ポイント

住宅ローンでは購入物件を担保とします。購入される土地と建物に「抵当権」を設定し、万が一ローン利用者の支払いができない状況になった場合、担保物件を処分して回収を行います。そのため担保物件の価値も、住宅ローン審査の大きなポイントです。

新築の場合

新築の場合は、物件価格やそれに付随する費用を含めた全額をそのまま担保評価額とする場合が多いです。しかし立地条件や建物のグレード、近隣の取引事例から乖離していると判断された場合には、路線価等から実態に近い担保価格を算出したり、専門家に依頼してより正しい評価額を計算される場合もあります。この場合には購入価格=担保価格とならないケースもあります

中古の場合

中古物件の場合は、住宅価格がよりあいまいです。担保価格を再計算する金融機関がほとんどです。土地の場合は購入時点の路線価などが評価基準の一つです。建物は新築からの経過年数と構造により担保価格が計算されます。

ただし特に建物の担保評価額については、10年経てばほぼ価値がゼロと計算されることもあります。この場合担保として判断されるのは「土地の価格」のみとなりますので注意しなければいけません。

担保物件の的確性

  • 登記事項に問題はないか
  • 権利関係に問題はないか
  • 各種規制に抵触していないか
  • 接道条件はどうか

このように「担保として適格かどうか」といった内容も大きなポイントです。

「購入物件がどれほどの担保価値を有しているか」は、素人には難しい判断となります。不動産業者や金融機関の担当者に相談するなどしてみましょう。

できるだけ「頭金」を用意する

ローンの支払いで最初に払う頭金。最近は頭金なしでも住宅ローンが利用できるケースも多くなっており、頭金として支払う金額は購入者の裁量に任せられています。

多く出せればそれだけ後々のローンの負担は軽くなるけれども、あまりに手持ち金が少なくなるのも怖いものです。頭金の額は審査に影響を与えるのでしょうか?

一言でいえば「頭金の額は、住宅ローンの審査に大きく影響を与えます」。

金融機関の審査の目的は、当然ながら「貸したお金がちゃんと返せるのかどうか」です。頭金をきちんと準備している方は単純に返済金額が少なくなるのでローン返済負担が少なくなるだけでなく「計画的にお金を貯められる人なので安心」という印象を与えることになります。そのため頭金を用意しておいたほうが、断然審査には有利といえるでしょう。

できれば、購入金額の1~2割ぐらいは頭金に入れておくのが理想的です。金融機関側も基本的にはお金を貸したいと思っていますので、これくらいの金額であれば審査で有利になる可能性は高いでしょう。

一方、「頭金が全くない」「貯金が全くない」というケースでも、その理由如何では対応も変わってきます。例えば、親族の入院で頭金として用意していたお金を使ってしまった」といった正当な理由があれば、審査でも考慮してもらえることもあります。ただ一概には言えませんので、はやりある程度の頭金が準備できる状態での申込を行うことをおすすめします。

自分に合ったローンを利用しよう

不動産購入の場合、不動産業者が提携している銀行などを紹介されることも多くあります。金利優遇が利用できたりとメリットも多いですが、その金融機関が自分に合った先であるかどうかも考えておく必要があります。

例えば店舗が自宅や勤務先から離れていた場合、毎月の返済に余計な手間や負担が生じることもあります。万が一何か相談したいことがあっても気軽に訪問できないかもしれません。

住宅ローンの審査基準は各金融機関により異なっています。審査の合否も判断材料となりますが、必ず自分で納得した先での利用を心がけるようにしょう。

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若松 貴英

若松 貴英

保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士(中小企業主資産相談業務)・AFP(日本FP協会認定)/金融業務検定(法務上級)/銀行業務検定(法務2級・財務3級・税務3級)など。銀行勤務時は融資のスペシャリスト」(悪く言えば「融資しか知らない」)として勤務していました。そのため「借入」に対しる知識や経験には自信があります。

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