なぜ銀行カードローンは総量規制対象外なのか?

銀行カードローンは総量規制対象外?

「銀行カードローンは総量規制対象外!!」

 

このように説明しているインターネットサイトをよく見かけます。「総量規制」とは金融業者からの借り入れを年収の3分の1に制限するという制度です。

 

法律上は銀行カードローンは、この制限を受けないと主張していますが、はたしてそれは正しいのでしょうか?

 

ここでは銀行カードローンと総量規制の関係について考えてみましょう。

 

なぜ銀行カードローンは総量規制の対象外なのか?

そもそも総量規制は貸金業者を対象としています。貸金業者とは、金銭の貸付、貸付の仲介を行う業者を指しています。一般的には、次のような金融業者を示しています。

 

  • 消費者金融
  • 事業者金融
  • クレジットカード会社
  • リース会社

 

一方、次のような金融機関は貸金業者には当てはまりません。

 

  • 銀行
  • 信用金庫
  • 信用組合
  • 労働金庫
  • 農協(JA)
  • 漁協
  • 保険会社
  • 証券金融会社
  • 質屋

 

総量規制は、貸金業者の事業内容を制限する「改正貸金業法」の一条項です。一方、銀行の業務を制限する法律は「銀行法」であり、法律上からも銀行カードローンは総量規制の対象外となっています。

 

総量規制の対象外ではあるが……

しかし、2017年5月以降、いくつかの大手銀行が「カードローンの審査基準に年収の3分の1の範囲内とする」という自主規制を設けるようになりました。これによって銀行カードローンにおいても、総量規制と同基準である「年収の3分の1」という基準が設けられるようになったのです。

 

これまでの銀行は「総量規制の対象外である」と大々的に宣伝を行い、顧客獲得につなげていました。無担保で比較的高利益を得ることのできるカードローンを、住宅ローンと並んで個人ローンの主力商品として商品展開を行っていました。

 

しかし弁護士会などを中心とし、過剰貸付に対する懸念も指摘されていたのです。

 

そもそも総量規制は、利用者の借りすぎによる多重債務問題を解決するべく導入されたものです。これを「銀行法で制限されていないため」として年収による貸付額の制限を行っていなかった銀行の姿勢も問題視されていました。

 

 

この件は国会でも議論されはじめたことから、大手銀行では先の自主規制を設けるようになったのです。今後、地方銀行・ネット銀行などもこの流れに追随していくことが十分予想されます。

 

またこれまでに「借入額〇〇円以内であれば年収証明書不要」「おまとめや借り換えでも利用可能」としていた商品宣伝も自粛するようになっています。

 

だからといって銀行カードローンが決して利用しにくいというものではありません。

 

最大のメリットである「低金利」は、やはり大きな魅力です。

 

年収による審査の厳格化を求めるようになったおことから、十分返済能力のある方であれば十分利用価値はあるといえるのではないでしょうか。